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Multi Lingual Internet Mail Magazine

JP-Swiss-journal - Vol. 208 -June 22, 2022 (Swiss Time)

http://www.swissjapanwatcher.ch/

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  【 目次 / INDEX / INHALTSVERZEICHNIS

 

 

J20220515日国民投票の結果と迫り来るNATO

 

                       明子 ヒューリマン

 

EThe Results of the Popular Vote on May 15, 2022 and

approaching NATO

 

                      Akiko Huerlimann

 

 

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     20220515日国民投票の結果と迫り来るNATO

 

                       明子 ヒューリマン

 

 

判明した国民投票の結果を見てみよう。*1

弊誌 jp-Swiss-journal - Vol. 207 - May 03, 2022は投票前の事情を概観。*2)

投票日当日のメディア情報も参照されたし。*3)

 

1) 映画改正法(映画製作と映画文化に関する連邦法改正):

 

投票結果は、賛成58.42%、反対41.58%、賛成多数のカントンは19

反対多数のカントンは7と割れたものの、承認された。投票率は40.03%。

政府・議会は賛成を推奨し、有権者は賛成で応じた。

 

国内のテレビ放送局は、売上高の4%をスイスの映画製作に投資することが義務付けられている。しかし、グローバルに活動することが多い「Netflix」の様なストリーミングサービスは、これまでスイスに投資する義務は無かった。何十年もの間、RTL(ドイツ)のような外国の民間放送局は、スイスに何も還元することなく、広告枠で何百万スイスフランもの利益をスイスで得てきた。

 

今回の改正では、映画消費のデジタル化を考慮して、その結果生じる抜け穴を塞ぐこと等が盛り込まれている。ストリーミングサービスは、今後、スイスのテレビ放送局と同様の規制を受けることになった。

 

既にヨーロッパの多くの国々が、収益性の高い国際的なストリーミング配信事業者に対して、売上の一部を実現した国に再投資することを義務付けている。フランスやイタリアといった近隣諸国では、4%どころではなく、それぞれ26%、20%も課されている。

 

改正映画法がスイス映画の量だけでなく質の向上にもつながるかどうかは、まだ不明ながら、より多くの公正がもたらされることは確実と評された。しかし、別の側面として、圧倒的に多くの米国映画が配信されている今日、米国の支配と洗脳手段と捉えて警戒する発言を見た。それ故、スイスの文化と価値観を守ろうというスローガンになったものか?スイスの主要都市であるツューリッヒ、ベルン、ルツェルンの市長と都市連盟の会長が、「映画改正法は、文化と観光を振興する」と賛成キャンペーンに参加した。投票後のTV党首討論では、若い世代が祖国防衛の視点で賛成キャンペーンを展開したことに触れていたのは、疎かに出来ない視点と理解した。

 

2) 臓器移植法(臓器、組織および細胞の移植に関する連邦法改正)

 

投票結果は、賛成60.20%、反対39.80%、賛成多数のカントンは22

反対多数のカントンは4で承認された。投票率は40.26%。

政府・議会は反対を推奨し、国民の承認を得た。

 

連邦政府と議会は、死後に臓器を提供出来る人、希望する人全ての臓器が実際に移植されることが重要と考えて法改正をした。結果、沈黙は基本的に同意を意味することになった。

 

臓器移植に関する連邦法の改正に反対する国民投票は、保守政党SVP(スイス国民党)の青年部が達成した。投票日夜のTV討論会で、中道から左派政党のFDP(自由民主党)、SP(社会民主党)、Mitte(旧キリスト教民主党)の党首達は、人命を救うことが出来ると、この結果を歓迎した。しかし、Mitteのプフィスター党首は、国民投票で臓器提供が義務化されたことについて、殆どの人が理解していないらしいと懸念を述べ、国家には大きな道義的責任があり、国民に充分周知させ、データを注意深く扱わなければならないと強調した。SVPのキエーザ党首は、周知には充分な時間を掛けて大々的なキャンペーンが必要だと述べた。健康保険証(Krankenkassenkarte) に臓器提供の意思表示を記載すべきという点では、共通の認識を示した。

 

SRFの解説によると、40%近い反対票は、取るに足らない少数派とは言えない。ウクライナ戦争の影に隠れて、投票キャンペーンが比較的低迷したという事実は、反対委員会よりも賛成派を助けた。医療水準が高く、医療への期待も高いこの国で、生殖医療や臓器移植等医療倫理に関する賛同は、20年以上前から見られる傾向で、反対する保守派は過半数の同意を達成することが出来なかった。

 

しかし、反対側の主張にも一理あって、自己決定権や身体的完全性の権利といったテーマが、パンデミックの間だけ集中的に議論された。

臓器提供法に反対する国民投票委員会の共同代表スザンネ・クラウスは、「すべての有権者が法案の意味や目的を理解していたとは思えない。臓器提供のイエスかノーかの問題ではなく、臓器摘出の法的要件の問題であることが、人々に伝わらなかったと思う」と投票結果を疑問視した。

 

「但し、採決に至ったことを喜んでいる。そうでなければ、何の議論もないまま法律が導入されていただろう」と述べた。明確なパラダイムシフトが起きていると言われるが、誰もがそれを意識していたわけではないだろう。反対委員会は、「国家は基本的権利を侵食した」と捉えている。兎に角、反対委員会は資金が限られていた。今日の国民投票キャンペーンには多額の費用がかかるので、巨人ゴリアテに抗うダビデのようなものだと言う。

 

言葉が分からない人や子供が、意思表示をしないまま死に、臓器を取り出される危険があり、故意に誤解して、臓器が摘出されるケースが必ず出てくる事も懸念されている。

 

今後、臓器提供に関する意思表示をどのように残すかが課題で、「スイストランスプラント」のディレクターで心臓外科医のフランツ・イムマー医師によると、現在のデータ保護規制に従って意思表示の登録制度導入は、連邦政府保健 (BAG)に委ねられている。*4)「遺言の表明のための中央登録機関が始動する迄には、約2年程かかると予想している。」と言い、又、情報提供活動を「国民に届くように拡大する必要がある」とも述べた。

 

個人的な見解としては、移植の是非ばかり論じられている事に、移植を進めようとする拙速さが感じられた。若くて健康だった臓器提供候補者の死の認定を、今の医学の基準で判断する事は果たして正しいのか?生命とはどういうことなのか、もっと真摯に徹底した議論がなされなければならないと思う。「脳死の定義がくつがえる?死んだ人間の目の活動を復活させることに成功」という情報を見たが、生命とは斯くも不可思議なもので、人知が及ばない領域が未だ広大に存在しているようだ。*5)

 

3) FRONTEX資金提供 (欧州国境・沿岸警備隊に関する規則の採択および規則の廃止 - 既存のシェンゲン協定の更なる発展)

 

投票結果は、賛成71.48%、反対28.52%、全カントンが賛成多数に達して承認された。投票率は39.98%。政府・議会は賛成を推奨し、国民は賛成した。

 

財務大臣のウエリ・マウラーは当日の記者会見で、71.5%の賛成票を獲得したフロンテックスの資金調達案について次のように解説した。

「議会と連邦内閣は、提案の利点を示すことに成功した。我々は未だシェンゲン情報追跡システムの中にいる。特に暴力団関連犯罪や麻薬密売等増加傾向にある犯罪で、この情報網はスイスの安全保障にとって重要だ。我が国と庇護希望者の双方にとって、より法的確実性を高めることが出来る。基本的人権の側面はスイスにとって最優先事項であり、EUの国境保護機関に対する大規模且つ継続的な批判に関しても、スイス側は変わらず国境管理は以前のレベルを維持する、その結果「より安全性を高めるための追加利得」を得ることができる。」

 

報道は、国境で助けを求める人々へのフロンテックスの対応の失敗や不正が、国民投票キャンペーンで比較的広く議論された。しかし、この理由でシェンゲン協定におけるEUとの協力関係全体を危険に晒すことは、大多数の人にとって明らかに間違った方法であるように捉えられた。既に不安な時代に、スイスを更に不安にさせる可能性があるという懸念からだ。

 

将来的には、スイスからより多くの人員を提供することになる国境警備機関の活動に、「ノー」の投票よりも組織内部から良い影響を与えることが出来るのではないかという期待があった。つまり、欧州との協力関係を緊密にしたいという願望が、投票の明確な結果の決定的な要因になったわけではなく、安全保障の考え方が前面に出た結果であり、Frontexの資金調達は、「より高い安全性のための追加的な利益になる」と受け止められ、不確実な時代における明確な「イエス」と論評された。

 

この為、選挙では30%程度獲得した左翼・緑の陣営は、反対を掲げたが、有権者全体には届かなかった。

 

保守のスイス国民党(SVP)は正式に賛成に回った。党の一部はEU懐疑の観点からフロンテックスに反対だったにもかかわらずだ。

SVPのスローガンは、おそらくFrontexの資金拡大に対する明確なYesを封印した可能性があるとも評された。SVP(スイス国民党)のマルコ・キエーザ党首は、「新たな資金と人材があれば、対外国境をよりよく守ることができる」と述べ、「スイスもまた国境に責任を負っていることに変わりはないので、スイスでも良い解決策が見つかる筈だ」と述べた。

 

中道政党FDPのティエリー・ブルカルト党首は、「シェンゲン・ダブリンは機能している。私たちは仲違いしたくないので、反対の投票に警告した。EUとの安定した関係を望み、犯罪に国境は無く、我々はEUに依存している。」と述べた。

 

「総論」

 

今回の国民投票に関心を示した有権者は、比較的少なかった事が投票率で示された。最も関心が高かったのは、臓器提供に関する提案で、通称Netflix議案は最も関心が低くかったと評された。しかし、映画改正法が外国の洗脳を警戒し、自国の文化を守り抜かなければならないという意識が内包されている事に気付かされた。

 

3議案共に、政府の推奨通り承認されたことで、政府・議会に対する国民の信頼感が増したという見方も出来るが、実際にはウクライナ紛争で、国民投票の報道が脇へ置かれ、投票率も低くなったという見方が優勢だった。

 

映画法の時と同様、移植法でもドイツ語圏とフランス語圏の顕著な違いが見て取れる。政治学者のルーカス・ゴルダー(Lukas Golder)によると、「過去20年間に起きた言語や意識の対立で、この明確さは5本の指に入る」と言う。

 

迫り来るNATO

 

今年の5月13日ワシントンのスイス大使公邸で、ヴィオラ・アムヘルド国防大臣が、NATOに接近する方針をメディアブリーフィングで表明した。*6)中道派FDP(自由民主党)の連邦評議員(閣僚)が先週訪米中に、これまで中立だったフィンランドとスウェーデンが木曜日と金曜日に西側の軍事同盟NATOへの加盟を発表した時期と重なる。

 

アムヘルド国防相は、「NATOに加盟することは問題外」と言いつつも、「スイスはもっとNATOに近づくことができるし、そうすべきで、中立的な法律の枠内であっても、連携する余地はあり、より緊密に協力することはできる」と述べた。

 

「これまでスイスは合同演習に参加し、NATOの訓練コース「平和のためのパートナーシップ」に兵士を派遣してきたが、フィンランドとスウェーデンが正式加盟を目指す今、このプログラムに残っているのはスイス、アイルランド、オーストリアの三カ国だけになってしまった。従って、このプロジェクトの重要性も無くなり、新しい協力の形を考えなければならなくなった。「平和のためのパートナーシップ」に参加しているグルジアやカザフスタン等NATOと繋がりのある国は20カ国以上あり、かつてはロシアもその中に入っていた。

 

今、ヨーロッパという狭い範囲で解決策を考えるなら、スイスがアメリカのF-35A戦闘機を計画通り調達することで、スイスが2060年までの長い間、信頼出来るパートナーを得ることを意味すると述べた。信頼できるパートナーというよりは、嫌がらせをされない為に近いようには思える。ドイツ、イタリア、デンマーク、オランダ、ベルギー等多くの国もF-35Aの購入を希望しているそうだ。アムヘルド国防相との会談後、キャサリン・ヒックス米国防副長官は、「スイスはF-35Aによって主権防衛能力を強化するだけでなく、他の欧州諸国や米国との互換性や協力関係も強化出来る。スイスがヨーロッパの安全保障に組み込まれていることは、明らかにアメリカにとって好都合」と述べたそうだが、米国の狙いを隠そうともしない。

 

只、国内で、F-35Aへの関心が高いので、スイス政府は窮地に立たされているようだ。契約締結の期限は20233月なので、ジェット機購入に反対する民意の投票が行われる前に、購入契約を結ばなければ予約は失効するので、そうなれば購入価格と納期を再交渉しなければならず、何年も遅れることになる。

 

これを危惧する国家評議会の安全保障担当の政治家達は、投票前に政府(連邦評議会)が売買契約に署名するよう求めている。これは法律的には可能ながら、政治的には大きな議論を呼ぶことになると言われている。

 

アムヘルド国防相自身は、連邦政府は国民投票を待たずにジェット機の購入を完了すべきと考えているが、それは国防相としての意見で、連邦政府内では未だ議論していないので、時間的なプレッシャーがあると言う。スイスの計画では、2025年から最初の新型ジェット機の納入を希望している。

 

製造元のロッキード・マーチン社を訪問したアムヘルド国防相は、スケジュールの達成に自信を得たらしいと言われている。米国では、熟練労働者の不足、納期問題、高インフレが問題になっているが、ロッキード・マーチン社は、その期限を守れるという確証を得たとアムヘルド国防相は言う。スイスは価格上昇に対しても保護されており、60億スイスフランの購入価格は固定されていると言うのだが、これが保証されない可能性が出て来た事が最近報道された。

 

アムヘルド国防相は、今回の訪米を機にスイスの産業界の代表とアメリカの防衛関連企業との結びつけにも成功したそうだ。後者は、F-35A戦闘機とパトリオットミサイルをスイスが購入するに当たって、購入価格の60%をスイス企業と契約する義務がある為、合計42億スイスフランを発注しなければならない。ロッキード・マーティンは、ジュネーブにあるセンサー技術の生産設備に最大4000万スイスフランを投資することをすでに発表した。

 

只、国防のための兵器を、外国の技術に依存させるのは、いささか矛盾ではないかと思う。内陸の小国スイスでステルス戦闘機を本当に有効に活用することが出来るのか?という疑問は消えない。ドローンの先進的な研究はスイスでも盛んに行われている事が報じられているので、有人戦闘機より無人偵察機の開発を進めた方が良いように思う。実際、新聞でそういう投稿を見かけた。

 

EU加盟は過去に二度も国民投票で否決されている。スイス国民は今更EU入り等論外と考えていた。しかし、ウクライナ紛争で国内の世論に変化が出てきたようにも見える。中立国の立場を維持するスイスが、国内で賛否両論が闘わされる中、2022年6月10日国連安全保障理事会の非常任理事国入りを果たした。安保理の内情を知るには、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という戦略なのか?

いずれにせよ、好むと好まざるとに関わらず、スイスが大国の思惑に取り込まれて行く正にその現場を見せつけられている気がする。

 

 

参照

スイス連邦議会の政党名 / Political parties represented in Parliament:

https://www.parlament.ch/en/organe/groups/parties-in-parliament

 

*1) 20220515日国民投票の結果/

Volksabstimmung vom 15. Mai 2022

https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20220515/index.html

*2) jp-Swiss-Journal - Vol. 207 - May 03, 2022

https://www.swissjapanwatcher.ch/jp-Swiss-journal/jsj-vol207.htm

*3) 投票日当日のメディア情報:

https://www.srf.ch/news/abstimmungen-15-mai-2022

https://www.srf.ch/news/abstimmungen-15-mai-2022/trends-resultate-und-analysen-volk-sagt-dreimal-ja-das-war-der-abstimmungssonntag

*4) スイストランスプラント:

https://www.swisstransplant.org/de/

*5) 脳死の定義がくつがえる?死んだ人間の目の活動を復活させることに成功

Is the Definition of Brain Death Being Upset? Success in Reviving Eye Activity in Dead Humans

https://karapaia.com/archives/52312726.html

*6) アムヘルドは今NATOに接近しようとしている:

https://www.derbund.ch/amherd-will-nun-naeher-an-die-nato-321282877394

 

 

編集後記

 

Transplantation」「Netflix」「Frontex」の三つの単語がメディアで飛び交っていた間、「Transplantation」は臓器移植の事だと知っていたが、「Netflix」と「Frontex」は何のことか分からなかった。調べ始めて、「Netflix」は心理的に、「Frontex」は物理的に防衛に関するテーマであることに気付いた。この二つの法律が成立したことを歓迎する。だが、臓器移植法については、若い健康な臓器を生死が確定しない内に摘出する事には賛成しかねる。

 

緊急性のあるテーマという認識から、ウクライナ紛争に関するスイスの事情を優先的に纏めていた為、弊誌の発行が遅れました。「スイス版 ウクライナ狂想曲」と題して、「Samejima Times の「筆者同盟」の欄に5月31日掲載して頂いた。ウクライナ情勢は今も進行中であり、実情を知って頂くためにご一読願えれば幸いです。

https://samejimahiroshi.com/league-switzerland-20220531/

以下のリンクに誤りがあります。正しいリンクは以下の通りです。

ウクライナ難民の結核リスク

https://www.srf.ch/news/schweiz/engagement-der-schweiz-tuberkulose-gefahr-bei-ukrainischen-gefluechteten

バイデン一族のウクライナでの怪しいビジネス

https://weltwoche.ch/story/die-dubiosen-geschaefte-der-familie-biden-in-der-ukraine/

 

次回の国民投票は、9月25日。発行は夏休み後を予定。

 

 

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     The Results of the Popular Vote on May 15, 2022 and

     approaching NATO

 

                Akiko Huerlimann

 

 

Let's look at the Results of the Popular Voting and its Outcome. *1)

Our Journal jp-Swiss-journal - Vol. 207 - May 03, 2022 gave an

Overview of the Situation before the Vote. *2)

See also Media Information on the Day of the Vote. *3)

 

1) Amendment of the Federal Law on Film Production and Film Culture.

 

The Bill was approved by 58.42% of "Yes" and 41.58% of "No"; 19 Cantons voted "Yes" and 7 Cantons voted "No", although the Vote was split.

The Turnout of Voters was 40.03%.

The Government and Parliament recommended an Approval, and Voters responded in favor.

 

Television Broadcasters in the Country are obliged to invest 4% of their Turnover in Swiss Film Productions. However, Streaming Services such as "Netflix", which often operate globally, have never been obligated to invest in Switzerland. For Decades, foreign commercial Broadcasters such as RTL (Germany) have profited from Millions of Swiss Francs in Advertising Space without returning anything to Switzerland.

The Amendment includes, among other Things, taking into account the Digitalization of Film Consumption and closing the Loopholes as a Result. Streaming Services will now be subject to the same Regulations as Swiss TV-Broadcasters.

 

A Number of European Countries already requires profitable International Streaming Distributors to reinvest a Portion of their Sales in the Countries where they are realized. Neighboring Countries such as France and Italy impose not just 4%, but 26% and 20%, respectively.

 

While it remains to be seen whether the revised Film Law will improve the Quality as well as the Quantity of Swiss Films, it was described as certain to bring more Fairness. However, another Aspect of the Law is that today, with the overwhelming Amount of US-Films being distributed, we have seen alarming Statements regarding it as a Means of US-Domination and Brainwashing. Hence, is the Slogan of protecting the Swiss Culture and Values? The Mayors of some of Switzerland's major Cities, Zurich, Berne, and Lucerne, as well as the President of the League of Cities, joined the Campaign in favor of the Film Reform Law, saying that it would promote Culture and Tourism. In the TV-Party Leaders' Debate after the Vote, it was understood that the Younger Generation mentioned that they had campaigned in favor of the Law from the Viewpoint of defending the Homeland, a Viewpoint that cannot be neglected.

 

2) Organ Transplantation Law (Amendment to the Federal Law on Transplantation of Organs, Tissues, and Cells)

 

The Bill was approved by 60.20% of "Yes" and 39.80% of "No"; 22 Cantons voted "Yes" and 4 Cantons voted "No". The Turnout of Voters was 40.26%. The Government and Parliament recommended an Approval, and Voters responded in favor.

 

The Federal Government and Parliament amended the Law because they considered it important that all Organs of all those who can and wish to donate Organs after Death are actually transplanted. As a Result,

Silence essentially meant Consent now.

 

The Referendum against the Amendment of the Federal Law on Organ Transplantation was achieved by the Youth Wing of the Conservative Party SVP (Swiss Peoples Party). In a TV-Debate on the Night of the Vote, the Leaders of the center-right to left-wing Parties FDP (Free Democratic Party), SP (Social Democratic Party), and Mitte (former Christian Democratic Party/CVP) welcomed the Result, saying it could save Lives. However, Mitte-Leader Pfister expressed Concern that few People seem to understand that the Referendum made Organ Donation mandatory, and stressed that the State has a great moral Responsibility and must fully inform the Public and be careful with the Data. He said that a large Campaign is needed to get the Word out in a sufficient Amount of Time. There was common Agreement that the Health Insurance Card (Krankenkassenkarte) should include a Statement of Willingness

to donate Organs.

 

According to SRF's Commentary, the nearly 40% Vote against (No) is not an insignificant Minority. The Fact that the Voting Campaign was relatively sluggish, overshadowed by the War in Ukraine, helped the Proponents more than the Opposition Committee. In a Country with such high medical Standards and high Expectations for Health Care, the opposing Conservatives were unable to achieve a Majority Agreement on Reproductive Health Care, Organ Transplants, and other medical Ethics, a Trend that has been observed for more than 20 Years.

 

However, the Opponents had a Point, and Topics such as the Right to Self-Determination and the Right to bodily Integrity were discussed intensively only during the Pandemic.

Susanne Kraus, Co-Chair of the Referendum Committee against Organ Donation Law, said, "I don't think all Voters understood the Meaning and Purpose of the Bill. I don't think People got the main Message that this is not a Yes-or-No Issue about Organ Donation, but about the legal Requirements for Organ Harvesting," she said, questioning the Outcome of the Vote. She is pleased, however, that it came to a Vote. Otherwise, the Law would have been introduced without any Discussion. A clear Paradigm Shift is said to be taking place, but not everyone was aware of it. The Opposition Committee sees it as "the State eroding Fundamental Rights. At any rate, the Opposition Committee had limited Funds. They say that today's Referendum Campaign costs a lot of Money and is like David against Goliath.

 

There is also Concern that People and Children who do not understand the Language risk dying and having their Organs removed without expressing their Will, and that there will always be Cases of willful Misunderstanding and Organs being removed.

 

According to Dr. Franz Immer, Director of "Swiss Transplant" and a Cardiac Surgeon, it is now up to the Federal Health Office (BAG) to introduce a Registration System for Declarations of Will in accordance with current Data Protection Regulations. *4) "We expect that it will take about two Years before a Central Registry for Declarations of Will is set up," he said. He also said that Information Activities "need to be expanded to reach the Public.

 

In my Personal Opinion, the Fact that the Discussion was focused only on the Pros and Cons of Transplantation made me feel that it was a poor Attempt to promote Transplantation. Is it really right to judge the Death of a young, healthy Organ Donor Candidate by today's Medical Standards? I think we need to have a more serious and thorough Discussion about what Life means. Is the Definition of Brain Death being overturned? I saw an Article titled "Success in Reviving Eye Activity in Dead Humans." Life is such a mysterious Thing, and it seems that there are still vast Areas that are beyond the Reach of Human Knowledge. *5)

 

3) FRONTEX Funding. (Adoption of the Regulation on the European Border and Coast Guard (Frontex) and repealing of the Regulations.  Further Development of the existing Schengen Agreement). :

 

The Frontex-Bill was approved by 71.48% of Yes and 28.52% No.

All Cantons approved it. The Turnout of Voters was 39.98%.

Government and Parliament recommended the Bill, and the Voters approved it.

 

Finance Minister Ueli Maurer explained the Frontex Funding Proposal, which received 71.48% Votes in favor (Yes), at a Press Conference on the Day of the Meeting, as follows.

Parliament and Government have succeeded in demonstrating the Advantages of the Proposal. We are still in the Schengen Information Tracking System. This Information Network is of very great Importance for Switzerland's Security, especially for the growing Number of Crimes such as Gang-related Crimes and Drug Trafficking. It provides greater legal Certainty for both our Country and Asylum Seekers. The Aspect of fundamental Human Rights is a top Priority for Switzerland, and despite the extensive and ongoing Criticism of the EU's Border Protection Agency, the Swiss Side will maintain the previous Level of Border Control, resulting in "additional Gains for a greater Security."

 

The Press Coverage was relative widely discussed during the Referendum's Campaign, as was the Failure or Irregularity of Frontex's Response to People seeking Help at the Border. But putting the entire Co-Operation with the EU in the Schengen Agreement at risk for this Reason was seen by the Majority as clearly the wrong Approach. The Concern was that it could make Switzerland even more insecure in an already insecure Time.

 

The Hope was that in the Future, the Activities of the Border Security Agency, which would be provided with more Personnel from Switzerland, could be better influenced from within the whole Organization than by a "NO" Vote. In other Words, the Desire for closer Co-Operation with Europe was not the decisive Factor in the clear Outcome of the Vote, but the Result of a Security Mindset coming to the Fore, with Frontex Funding perceived as "an additional Benefit for greater Security" and described as a clear "YES" in uncertain Times.

 

For this Reason, the left-wing SP and Green Camp, which won less than 30% of the Votes in the Ballot, raised its Opposition, but it did not reach the entire Electorate.

 

The Conservative Swiss People's Party (SVP) officially came out in favor. This despite the Fact that Part of the Party was opposed to Frontex from the perspective of EU Skepticism.

The SVP's Slogan was also described as possibly Sealing a clear Yes to the Expansion of Frontex Funding, with SVP Leader Marco Chiesa saying, "With new Money and Human Resources, we can better protect our external Borders," adding, Switzerland also has a Responsibility for its Borders, so we should be able to find good Solutions in Switzerland," he said.

 

Thierry Burkart, Leader of the centrist FDP party, said, "Schengen Dublin is working. We warn of a "NO" Voting against it, because we don't want to be at loggerheads, we want a stable Relationship with the EU, Crime has no Borders, and we depend on the EU." He stated.

 

[ General Comment ]

 

The Turnout of Voters showed that relatively few Voters were interested in the Referendum. The Bill on Organ Donation received the most Interest, while the Netflix Bill, as it was commonly called in the Campaign, received the least Interest. But, it was noticed that the Film Reform Law encompassed a Sense of Caution against foreign Brainwashing and the Need to protect one's own Culture.

 

The Fact that all three Bills were approved as recommended by the Government can be seen as a Sign of increased Public Confidence in the Swiss Government and Parliament, but in Reality, the prevailing View was that the Ukrainian Conflict had put aside Coverage of the Referendum and resulted in a low Turnout of Voters.

 

As was the Case with the Film Law, the Transplant Law also revealed striking Differences between the German and French-speaking Regions. According to the political Scientist Lukas Golder, "This Clarity is one of the five clearest Conflicts of Language and Consciousness that have occurred in the last 20 Years.

 

[ Approaching NATO ]

 

On May 13 of this Year, at the official Residence of the Swiss Ambassador in Washington, D.C., Minister of Defense Viola Amherd announced at a Media Briefing her Policy of approaching NATO. *6)

The centrist Mitte-Party (Center-Party; ex-CVP) Federal Councillor (Cabinet Member) was visiting the USA, coinciding with the Time when the previously neutral Finland and Sweden announced on Thursday and Friday that they would join the Western Military Alliance NATO.

 

Defense Minister Amherd said that while "joining NATO is out of the Question," "Switzerland can and should move closer to NATO, and there is Room for Collaboration and closer Cooperation, even within the Framework of neutral Legislation.

 

So far Switzerland has participated in Joint-Exercises and sent Soldiers to the NATO training course "Partnership for Peace," but now that Finland and Sweden are seeking full Membership, only three, Switzerland, Ireland, and Austria remain in this Program. Therefore, this Project is no longer important, and new Forms of Cooperation must be considered. There are more than 20 Countries with NATO Ties participating in the "Partnership for Peace", including Georgia and Kazakhstan, and Russia used to be one of them.

 

Now, she said, if the Solution is to be considered within the narrow Confines of Europe, Switzerland's Procurement of the US-F-35A Fighter Jets as planned means that Switzerland will have a reliable Partner for a long Time, until 2060. It seems closer to not being a reliable Partner, but to not being harassed. Many Countries, including Germany, Italy, Denmark, the Netherlands, and Belgium, are also said to be interested in Purchasing the F-35A. After the Meeting with Defense Minister Amherd, US-Deputy Secretary of Defense Catherine Hicks said, "The F-35A will not only strengthen Switzerland's Sovereign Defense Capabilities, but also enhance Compatibility and the Cooperation with other European Countries and with the United States. Switzerland's Integration into European Security is clearly to the USA's Advantage," she said, making no Attempt to hide the US-Aims.

 

However, the Swiss Government seems to be in a tight Spot because of the strong Domestic Interest into the US-F-35A. Since the Deadline for Signing the Contract is March 2023, the Reservation will expire if the Contract is not signed before the Public Vote (Initiative) against the Jet Purchase, which would mean that the Purchase Price and Delivery Date would have to be renegotiated, delaying the Process for Years.

 

Politicians in charge of Security at the Swiss Council of State (Staenderat), who fear this, are calling for the Swiss Government (Federal Council) to sign the Purchase Contract before the Vote. This is, while legally possible, said to be highly controversial politically.

 

Defense Minister Amherd herself believes that the Federal Government should complete the purchase of the Jets without waiting for the Initiative's Vote, but says that is her Opinion as Defense Minister and that there is Time Pressure because the Issue has not yet been discussed within the Swiss Federal Government. Swiss Plans call for the first new Jets to be delivered starting in 2025.

 

Defense Minister Amherd, who visited the Manufacturer, Lockheed Martin, is said to have gained Confidence that the Schedule will be met. Amherd says, she has received Assurances that Lockheed Martin will be able to meet its Deadlines, which in the USA have been hampered by a Shortage of skilled Workers, Delivery Problems, and high Inflation. Switzerland is protected against Price Hikes, and the Purchase Price of 6 billions of Swiss Francs (CHF) is fixed, but it was recently reported that this may not be guaranteed.

 

Defense Minister Amherd also used her Visit to the USA as an Opportunity to connect the Swiss Industry Representatives with US-Defense Contractors. The latter is obligated to contract with Swiss Companies for 60% of the Purchase Price of the F-35A Fighter Jets and Patriot Missiles, which will require a total Order of 4.2 billion of Swiss Francs (CH). Lockheed Martin has already announced that it will invest up to 40 Million Swiss Francs (CHF) in a Sensor Technology Production Facility in Geneva.

 

However, it would be somewhat contradictory to make Switzerland dependent on the Foreign Technology for Weapons for National Defense. Can Switzerland, a small landlocked Country, really make effective Use of Stealth FighterJets? The Question remains. It is reported that advanced Research on Drones is being actively conducted in Switzerland

so I think it would be better to promote the Development of unmanned Reconnaissance Aircraft rather than the manned Combat Aircraft. In fact, I saw such a Post in the Newspaper.

 

Swiss People have rejected EU-Membership in two previous Popular Votes. Swiss People thought it was out of the Question for Switzerland to join the EU. However, the Conflict in Ukraine seems to have changed Public Opinion in Switzerland. Switzerland, which has maintained its Position as a Neutral Country, has been fighting a Domestic Debate over whether it should or should not join; Switzerland was elected as a Non-Permanent Member of the UN-Security Council on June 10, 2022.

 

In order to get an Insider's View of the Security Council, is this a Strategy of "if you don't go into the Tiger's den, you won't get the Tiger's cub"? In any Case, whether we like it or not, we are being shown the exact Scene of Switzerland's being taken in by a Superpower's Agenda.

 

 

[Reference]

 

*1) The Results of the Popular Vote on May 15, 2022/

Volksabstimmung vom 15. Mai 2022

https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20220515/index.html

*2) jp-Swiss-Journal - Vol. 207 - May 03, 2022

https://www.swissjapanwatcher.ch/jp-Swiss-journal/jsj-vol207.htm

*3) Media Info on the day投票日当日のメディア情報:

https://www.srf.ch/news/abstimmungen-15-mai-2022

https://www.srf.ch/news/abstimmungen-15-mai-2022/trends-resultate-und-analysen-volk-sagt-dreimal-ja-das-war-der-abstimmungssonntag

*4) Swisstransplant https://www.swisstransplant.org/de/

*5) Is the Definition of Brain Death Being Upset?

Success in Reviving Eye Activity in Dead Humans

(脳死の定義がくつがえる?死んだ人間の目の活動を復活させることに成功):

https://karapaia.com/archives/52312726.html

*6) Amherd will nun nher an die Nato

https://www.derbund.ch/amherd-will-nun-naeher-an-die-nato-321282877394

 

 

Editor's Postscript

 

While the three words "Transplantation", "Netflix" and "Frontex" were being bandied about in the media, I knew that "Transplantation" referred to organ transplants, but I had no idea what "Netflix" and "Frontex" were about. When I began researching, I realized that "Netflix" was about defense, psychologically, and "Frontex" was about defense, physically. I welcome the passage of these two laws. However, regarding the organ transplant law, I do not agree with the removal of young healthy organs before it is determined whether they are alive or dead.

 

The publication of this issue has been delayed because of the urgency of the issue and the priority given to summarizing the situation In Switzerland with regard to the Ukraine conflict. The article, titled "Ukraine Rhapsody - Swiss Version" was published in the "Authors' Alliance" section of the "Samejima Times" on May 31. The situation in Ukraine is still ongoing, and we hope you will read it to know what is really going on.

 

https://samejimahiroshi.com/league-switzerland-20220531/

The following link is incorrect. The correct link is as follows.

■ Tuberculosis risk among Ukrainian refugees:

https://www.srf.ch/news/schweiz/engagement-der-schweiz-tuberkulose-gefahr-bei-ukrainischen-gefluechteten

■ Biden family's shady business in Ukraine:

https://weltwoche.ch/story/die-dubiosen-geschaefte-der-familie-biden-in-der-ukraine/

 

Next Popular Vote is September 25. Publication is scheduled after the summer break.

 

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