jp-Swiss-journal Vol. 204

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★ jp-Swiss-journal - Vol. 204 – November 20, 2021 (Swiss Time)

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　　【目次 / INDEX / INHALTSVERZEICHNIS 】

【J】2021年11月28日国民投票の結果と

2022年度ベルンの新政治態勢

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　明子　ヒューリマン

【E】The Result of the Popular Vote on November 28, 2021

　　 and Bern's New Political poised for 2022

　　　　　　　　　　　　　　　　 Akiko Huerlimann

━━━━━━━━━━━━【日本語】━━━━━━━━━━━━━

　　　　　2021年11月28日国民投票の結果と

2022年度ベルンの新政治態勢

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　明子　ヒューリマン

2021年11月28日（日曜日）即日午後には判明した、国民投票の結果は次の通り。*1) 弊誌 Vol. 203 - November 20, 2021も参照されたし。 *2)

1) 介護イニシアティブ

通称「介護イニシアティブ（Pflegeinitiative）」の投票結果は、

賛成60.98％、反対39.02％、賛成多数のカントンは、半州アッペンツェル・

インナーローデン以外の全カントン。投票率は65.3％で、近年希に見る高い

投票率が注目された。*3)

イニシアティブ委員会は、政府・議会提案の即実現出来る対案を最後まで受

け容れず、国民投票に持ち込んだ。議案が承認されたので、介護の状況を改

善する目的とした憲法上の新しい条文が作られることになった。ターゲスア

ンツァイガー紙は、「歴史的勝利」と報じた。*4) だが、この議案が現実に

制度化されるまでにどれ程の期間が必要なのか、今は未だ不明だ。

2) 裁判官イニシアティブ

通称「裁判官イニシアティブ（Justiz-Initiative）」の投票結果は、

賛成31.93％、反対68.07％、賛成多数のカントンは皆無だった。

投票率は64.67％で平均以上。*5)

反対票が三分の二以上を占めたので、圧倒的多数で拒否された議案と言え、

注目度も極めて限定的だった。イニシアティブの発議者アドリアン・ガスナ

ー氏は、富裕な実業家なので個人でも発議が出来たようだ。裁判官を、専門

家が選んだ候補者の中から抽選で選ぶなら、司法の独立性が担保される可能

性はあるかもしれない。しかし、その専門家と彼等が選ぶ候補者の妥当性へ

の疑問は残る。

3) 2021年年3月19日COVID-19法修正案

通称「Covid-19-Gesetz」の投票結果は、

賛成62.01％、反対37.99％、賛成多数のカントンは、シュヴィーツと半州ア

ッペンツェル・インナーローデン以外の全カントン。

投票率は65.72％で平均以上。*6)

反対派のキャンペーンが賛成派のキャンペーンよりも存在感を示していたが

結果は承認された。べルゼ保健相は、投票結果を受けて、反対派に敗北を受

け入れるよう呼びかけた。Covid-19のワクチンには、スイスでも一定数の根

強い反対論者が居るからだ。*7)

【総評】

スイスでは、投票が60％を超えると、明確な民意と評するメディアの慣習が

ある。しかし、見方を換えると40％弱の民意の存在があることも忘れてはな

らない筈だ。

国民発議二件と修正法案一件の中で最も注目を集めたのは、政府・議会が決

めた法律「COVID-19法修正案」の結果だった。スイス国民党（SVP）が、通称3G規制「Genesene(回復した人）、Geimpfte (ワクチンを接種した人)、Getestete (検査で陰性の人)」加えて、「Covid-19証明書」の導入に異を唱えた。人々を分断し、自由を侵害するというのが主な理由だ。だが、丁度オミクロン株が発見され、欧州各地でコロナ感染者が再び急増する事態に、人々の不安が勝ったようだ。

スイスの最大政党SVPは保守の最右翼だが、中道政党と左派勢力が連携する

ことが多い政府・議会に対して、単独で反対の立場に立つ事が多く、政治的

影響力が限定的にならざるを得ないのが現状だ。

【2022年度ベルンの新政治態勢】

連邦大統領の選出：

隣国ドイツはメルケル施政が16年間続いたが、スイスの国家元首は1年のみで交代するのが慣例だ。スイスは、内閣に相当する7名の連邦評議会(Bundesrat) *8）の構成員の中から、副大統領だった閣僚を12月の両院議会で、通常連邦評議員の在任期間が長い閣僚の中から推薦され(年功序列原則)、翌年の副大統領と共に選挙が行われる。

スイスの大統領は、連邦評議会の議長を務め、対外的には儀礼的な国家元首の任務を担うが、地位は国家元首ではなく、他の6名の連邦評議員と対等な内閣構成員の1人だ。新年と8月1日のスイス建国記念日の演説では、国民に向けて国の方向性と連帯を唱える。*9)　

初代連邦大統領は、ヨナス・フラーが1848年11月21日に就任し、合計5回務めた。*10）フランス革命の思想に影響を受けて1848年「憲法」が制定され、国民投票が導入された。第1回の「国民投票」が1848年6月6日に実施されて以来、318回も行われてきたので、歴史は古い。*11) 権力の集中を排除することで、外国の干渉を抑制出来る、世界でも類を見ない制度だ。

来年2022年のスイス連邦大統領は、1961年生まれのイグナツィオ・カシス連邦評議員（自由民主党FDP）。12月8日の両院議員総会で選出された。*12）2021年度は副大統領を務めていたので、慣例通りの就任と言える。

内科医だったが、1996年ティチーノ州議会議員になって政界入りした。2007年に中央政界に進出し、FDPから国民議会議員に選出され、2015年からはFDP議会会派の会長を務めていた。2017年11月から外務担当の連邦評議員就任を機に、スイスとイタリアの重国籍だったが、イタリア国籍を放棄した。

ティチーノ出身の連邦大統領は20年振りというので、南スイスは沸き立っていると報じられている。同じくティチーノ出身の保守で最大政党スイス国民党（SVP）のマルコ・キエーザ党首も、「カシス効果」でティチーノが脚光を浴びると、歓迎の意を表した。*13）メディアは事ある毎に、カシス外相が一番人気の無い連邦評議員だと評するが、公平性を欠く報道姿勢に思える。

副大統領は、社会民主党（SP）のアラン・ベルゼ内相。*14）連邦評議員に選出された時、スイスの公用語ではないスペイン語で演説をしたので一寸首を傾げたものの、颯爽と登場した若い政治家は大きな期待を集めた。趣味はジャズピアノの演奏というので国民に親近感を持たれた。ところが、最近は不倫もみ消しを部下にさせた疑惑で、マスコミの追求を受けていた。現下のコロナ渦の対応で、司法の追求は一旦止まっているようだ。

因みに、今年2021年度の連邦大統領は、1959年生まれのギー・パルメラン。*15) ボー州のワイン醸造家だが、1993年地元で政界入りし、1994年からボー州議会議員に選出された。2003年から国民議会議員に選ばれて中央政界に進出し、2015年には連邦評議員選挙で、3人のSVP候補の1人として推薦され、選ばれた。SVPが推薦した候補者の１人トーマス・エッシは、ハーヴァード大でMPAを取得したエコノミストだが、議会内左派の主導で排除された。*16）パルメラン経済相のフランス語訛りのたどたどしいドイツ語での懸命な語り口にも慣れてきたところで交代となるので、今後メディアの露出度は減るだろう。

国民議会議長と全州議会議長選出：

下院に相当する「国民議会」と上院に相当する「全州議会」の各議長も1年交代で務める。

【国民議会】は国民を代表する議会。*17) 200名で構成され、各カントンの人口規模に応じて26のカントンに分配されている。2022年度の国民議会議長は、議長の順番が「緑の党」だったので、イレーヌ・ケーリンが選出された。*18）1987年生まれのアールガウ出身で、「2017年に国民議会議員になったばかりの彼女が、僅か4年で連邦議会の頂点に立った」と大きな話題になった。彼女は、イスラム研究と宗教学という、異色の分野でツューリッヒ大学の修士号を得ている。「緑の党」は近年支持を広げる傾向にあるが、実際どの様に発展するのか要注目。

【全州議会】は上院に相当し、カントンを代表する46名の代議員で構成されている。*19) 2022年度の議長は、自由民主党（FDP）のトーマス・ヘフティで、1959年生まれのグラｰルス出身。*20) 本業は弁護士と公証人で、2014年3月から全州議会議員を務めている。

全州議会議員は、国民議会議員よりステータスが高いと見られている。最大政党SVPの全州議会議員の数は、FDPやMitte（旧CVP）の後塵を拝する傾向から抜け出せずにいる。

議決が公表されない慣習があることから、近年各議員の議決開示を求める意見が出始めていた。2021年12月15日のSRFウェブサイトは、「投票行動開示」について15日（水曜日）の評決の結果、「小さな革命」と称され、今後開示されることになったと報じた。*21) 少人数の議会では、各議員に対する政党からの圧力が懸念され、国民議会化する恐れがあると、投票行動の開示にSPのダニエル・ヨーシッチ議員や、Mitteのダニエル・フェッスラー議員が反対していた。だが、今回「暗黒議会の透明性を確保する機は熟した」と言うSVPのトーマス・ミンダー議員が初めて過半数の賛成を得ることに成功した。今後、全州議会の存在価値が変質することになるのか、見守る必要がある。

【参照】

★ スイス連邦議会の政党名 / Political parties represented in

Parliament:

https://www.parlament.ch/en/organe/groups/parties-in-parliament

*1) 国民投票2021年11月28日の結果：

https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20211128/index.html

*2) 弊誌 Vol. 203 - November 20, 2021

https://www.swissjapanwatcher.ch/jp-Swiss-journal/jsj-vol203.htm

*3) 国民発議「介護イニシアティブ」の結果:

https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20211128/can648.html

*4）ターゲス・アンツァイガー紙「Pflegende erringen historischen Sieg」

https://www.tagesanzeiger.ch/vorlage-oder-gegenvorschlag-entscheid-an-der-urne-370440517560

*5) 裁判官イニシアティブの結果：

https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20211128/can649.html

*6) 2021年年3月19日COVID-19法修正案の結果

https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20211128/index.html

*7) ターゲス・アンツァイガー紙「明確なYesの後、ベルゼ反対派に敗北を

受け入れるように呼びかける。」

https://www.tagesanzeiger.ch/urnen-schliessen-bald-bern-bereitet-sich-auf-kundgebung-der-gegner-vor-126722381394

*8) 連邦政府 (Der Bundesrat):

https://www.admin.ch/gov/de/start.html

*9) 連邦大統領職の任務 / Grundlagen des Bundespraesidiums：

https://www.admin.ch/gov/de/start/bundespraesidium/rechtliche-grundlagen-des-bundespraesidiums.html

*10）ヨナス・フラー (Jonas Furrer)：

https://de.wikipedia.org/wiki/Jonas_Furrer

*11）国民投票の年表：

https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/vab_2_2_4_1_gesamt.html

*12) イグナツィオ・カシス (Ignazio Cassis):

https://www.admin.ch/gov/de/start/departemente/departement-fuer-auswaertige-angelegenheiten-eda.html

*13) マルコ・キエーザ (Marco Chiesa):

https://de.wikipedia.org/wiki/Marco_Chiesa

*14）アラン・ベルゼ (Alain Berset):

https://www.admin.ch/gov/de/start/departemente/departement-des-innern-edi.html

*15) ギー・パルメラン (Guy Parmelin):

/https://www.admin.ch/gov/de/start/departemente/departement-fuer-wirtschaft-bildung-forschung-wbf.html

*16）トーマス・エッシ (Thomas Aeschi):

https://www.parlament.ch/de/biografie/thomas-aeschi/4053

*17）国民議会：

https://www.parlament.ch/de/organe/nationalrat

*18)　イレーヌ・ケーリン ( Irene Kaelin)：

https://www.parlament.ch/de/biografie/ir%C3%A8ne-k%C3%A4lin/4218

https://de.wikipedia.org/wiki/Ir%C3%A8ne_K%C3%A4lin

*19) 全州議会：

https://www.parlament.ch/de/organe/staenderat

*20) トーマス・へフティ (Thomas Hefti):

https://www.parlament.ch/de/biografie/thomas-hefti/4139

*21) 全州議会は今後議決権行使の行動を開示する:

https://www.srf.ch/news/schweiz/mehr-transparenz-im-staenderat-kleine-kammer-legt-kuenftig-ihr-abstimmungsverhalten-offen

【編集後記】

今年も、試行錯誤し、悪戦苦闘しながら取り組んできたスイスの政治観

察でした。スイスの政治状況を多少なりとも知って頂ければ幸いです。

来年2月13日には既に4議案の国民投票が予定されています。

今年もお付き合い頂き有り難うございました。

コロナ渦ではありますが、良い年末年始をお迎え下さい。 (A.H.)

□━━━━━━━━━━━━【 English 】━━━━━━━━━━━━━□

　　　The Results of the Popular Vote on November 28, 2021

　　　and Berne's New Political Readiness for the Year 2022.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Akiko Huerlimann

The Results of the Votes, which were known by the Afternoon of

Sunday, November 28, 2021, are as follows *1)

See also our Journal Vol. 203 - November 20, 2021. *2)

1) Nursing Initiative

The Result of the Vote, on what is commonly known as the "Nursing

Initiative" (Pflege-Initiative) was as follows:

60.98% in favor (YES), 39.02% against it (NO), all Cantons were in

favor, except the Half-State of Appenzell-Innerrhoden (AI) voted NO.

The Turnout of Voters was 65.3%, such a high Turnout was, rarely

seen in recent Years, it has attracted Attention. *3)

The Initiative Committee did not accept the Government's and the

Parliament's immediately feasible Counter-Proposal until the End,

and brought their Initiative to a popular Vote.

As the Initiative was accepted, a new Article in the Swiss

Constitution, aimed at improving the Situation of Care will be

created. The "Tages-Anzeiger" Newspaper reported the Result as a

"historic Victory. *4) However, it is still not yet clear how long

it will take for the Initiative to be institutionalized in Reality.

2) Judge Initiative

The Result of the Vote, on what is commonly known as the "Judge-

Initiative" (Justiz-Initiative) was as follows:

31.93% in favor (Yes), 68.07% against it (No), none of the Cantons

in favor. The Turnout of Voters was above Average at 64.67%. *5)

As more than two-thirds of the Votes were against the Initiative,

it can be said that the Initiative was rejected by an overwhelming

Majority; therefore, it received very limited Attention.

The Initiator of the Initiative, Mr. Adrian Gasser, is a wealthy

Businessman, so it seems that he was able to initiate the Initiative

as an Individual. If Judges are selected by Lot from a Pool of

Candidates, which are selected by Experts, there may be a

Possibility of ensuring judicial Independence. But, the Question

remains as to the Validity of the Experts and the Candidates they

select.

3) Amendment of March 19, 2021 to the COVID-19 Act

The Result of the Vote, on what is commonly known as the "Covid-19-

Gesetz (Law)," was as follows:

62.01% in favor (YES), 37.99% against (NO), all Cantons were in

favor, except Canton of Schwyz (SZ) and the half-Canton Appenzell-

Innerrhoden (AI). The Turnout of Voters was above Average at 65.72%.

*6)

The COVID-19 Act was approved, although the Campaign of the

Opposition had more Presence than the Campaign of the Supporters.

Health Minister Mr. Alain Berset called on the Opposition to accept

the Defeat in the Wake of the Vote. This is because the Corona

Vaccine Campaign has a certain Number of strong Opponents in

Switzerland. *7)

[General Comment]

In Switzerland, it is customary for the Media to describe a Vote of more than 60% as the clear Will of the Voters. However, it should not be forgotten that there is also the Will of the Voters, which in other words is less than 40%.

Out of the two Initiatives and the Law Amendment, the one that drew most Attention was the Outcome of the COVID-19 Act Amendment, a Law decided by the Government and Parliament. Swiss People's Party (SVP) disagrees with the Introduction of the so-called 3G Regulations

"Genesene (recovered Person), Geimpfte (vaccinated Person), Getestete (negative tested Person)", and "Covid-19 Certificate". The main Reason was that it would divide People and infringe on their Freedom. But the Discovery of the new Omicron Corona Strain, causing the Number of People infected by the Corona Virus to rise again across Europe, shows that People's Fear seems to have won.

The SVP, Switzerland's largest political Party, is on the right Wing of the Conservative Spectrum, but its political Influence is limited, as it often stands alone in Opposition to Government and Parliament, which are often aligned with Centrist Parties and Leftist Forces.

[ New Political Readiness for the Year 2022 in Berne.]

Election of the Federal President:

In Switzerland, the Head of State (President) is usually replaced

after only one Year, whereas in the neighboring Germany, the Merkel

Chancellorship lasted 16 Years. Switzerland's seven-member Federal

Government (Bundesrat) *8), the equivalent of a Cabinet, nominates

a Cabinet Member as its President who was previously Vice-President,

elected by both Chambers of Parliament in December, usually from

among those who have been Federal Councillors for the longest Period

of Time (Seniority Principle).

The Swiss President chairs the Federal Council (Government) and has

ceremonial Duties as Head of State, but his Position (Function) is

not that of a Head of State, but that of a Member of the Cabinet,

equal to the other six Members of the Federal Council. In his or her

Speeches at New Year and on the August 1st, Switzerland's National

Day, he or her advocates the Direction of the Country and Solidarity

with the People. *9)

The first Federal President was Jonas Fuller, who took office on

November 21, 1848, and served a total of five Times. *10)

The "Constitution" was established in 1848, influenced by the Ideas

of the French Revolution and a referendum was introduced. The first

"Popular Vote” was held on June 6, 1848, it has been held 318 Times

since then, so it has a long History. *11) The System is unique in

the World in that it eliminates the Concentration of Power and thus

prevents foreign Interference.

The President of the Swiss Confederation for next Year, 2022, is

Mr. Ignazio Cassis, a Member of the Federal Council (FDP), born in

1961, who was elected by both Houses of Parliament on December 8.

*12) This is a customary Election, as he was Vice-President in 2021.

He was an Internist (Medic) before entering Politics in 1996 when he

became a Member of the Ticino Provincial Council; he entered central

Politics in 2007, was elected to the National Assembly for FDP, and

has served as President of the FDP-Parliamentary Group since 2015.

In November 2017, when he became Federal Councillor for Foreign

Affairs, he renounced his dual Swiss-Italian Citizenship.

He is the first Federal President from Ticino in 20 Years, and

Southern Switzerland is reportedly abuzz with Excitement. Marco

Chiesa, Leader of the Conservative Swiss People’s Party (SVP), is

also from Ticino, welcomed the News, saying that the "Cassis-Effect"

had brought Ticino into the Limelight. *13) It seems an unfair

reporting Attitude of the Swiss Media to describe Foreign Minister

Cassis as the least popular Federal Councillor at every turn.

Vice-President is Mr. Alain Berset, Minister of the Interior and from

the Social Democratic Party (SP). *14) When he was elected as Federal

Councillor, he gave his Speech in Spanish, which is not an official

Language of Switzerland, which made me tilt my Head a little, but the

dashing young Politician was highly anticipated. His Hobby is playing

Jazz Piano, which made him very approachable to the People. Recently,

however, he was being pursued by the Media for allegedly having his

Subordinates cover up an apparent Love Affair. With the current

Response to the Corona Vortex, the judicial Pursuit seems to have

come to a Halt.

In Case you are wondering, the Federal President for 2021 is Mr. Guy

Parmelin, born in 1959. *15) A Winemaker from the Canton of Vaud,

he entered Politics locally in 1993, and was elected to the Vaud

State Legislature in 1994. He entered central Politics by being

elected to the National Assembly in 2003, then he was nominated and

elected as one of the three SVP-Candidates in the 2015 Federal

Councillor Election. Thomas Aeschi was one of the Candidates

recommended by the SVP, an Economist with an MPA from US-Harvard

University, who was eliminated by a Campaign of the Leftists in

Parliament. *16) We are just getting used to the Minister of Economy,

Mr. Parmelin’s hard spoken German with a French Accent, then he will

be replaced, anyway he will have less Media Exposure.

Election of the Chairperson of National Council (Nationalrat) and

Council of States (Staenderat):

The Chairperson of the National Council and the Chairperson of

the Council of States are also elected in one Year Turns.

The "National Council" represents the People. *17) It consists of

200 Members and is distributed among 26 Cantons according to the

Population Size of each Canton. The "Green" Mrs. Irene Kaelin was

elected as Chairwoman of the National Council for the Period of

2022, because it was the Turn of the "Green Party" to be the

Chairperson. *18) Born in 1987 in Aargau, she made a big Splash when

she "rose to the Top of the National Council in just four Years,

having only become a Member of the National Council in 2017.

She has a Master's Degree of the University of Zuerich in the unusual

Fields of Islamic Studies and Religious Studies. The Green Party has

been gaining Support in recent Years, but it remains to be seen how

it will develop.

The "Council of States" is the equivalent of the Upper House and

consists of 46 Deputies representing the Cantons. *19) The Chairman

for 2022 is Mr. Thomas Hefti of the FDP. The Liberals-Party, born in

1959 in Glarus. *20) A Lawyer and Notary by Profession, he has been

a Member of the National Council since March 2014.

A Member of the Council of States is seen as having a higher Status

than a Member of the National Council. The SVP, the largest political

Party, has not been able to break out of its Trend of lagging behind

the FDP and the Mitte (formerly CVP) in the Number of Members of the

Council of States.

Due to the Practice of not disclosing Votes in recent Years,

Opinions have begun to emerge calling for the Disclosure of each

Council Member's Vote at the Council of States. SRF-Website on

December 15, 2021 reported the Vote on the "Disclosure of Voting

Behavior" by the Council of States of Wednesday, December 15, 2021;

it was called a "small Revolution" and that it will be disclosed in

the Future. *21) The SP's Daniel Jositsch and Mitte's Daniel Faessler

had opposed on the Disclosure of Voting Behavior, saying that a small

Parliament could lead to a national Parliament due to Concerns about

Pressure from political Parties on each Member. But this Time,

"The Time is ripe to ensure Transparency in the dark Council." said

non-party Thomas Minder (Member of the SVP-Group), who for the first

Time succeeded in getting a Majority of Votes. It remains to be seen

whether the Value of the Existence of the Council of States will be

transformed in the Future.

[Reference]

◆ Political parties represented in Parliament:

https://www.parlament.ch/en/organe/groups/parties-in-parliament

*1) The Results of the Popular Vote on November 28, 2021:

https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20211128/index.html

*2) jSj Vol. 203 - November 20, 2021

https://www.swissjapanwatcher.ch/jp-Swiss-journal/jsj-vol203.htm

*3) The Result of the Popular initiative "Nursing Initiative

(Volksinitiative "Pflegeinitiative"):

https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20211128/can648.html

*4）Tages-Anzeiger "Pflegende erringen historischen Sieg":

https://www.tagesanzeiger.ch/vorlage-oder-gegenvorschlag-entscheid-an-der-urne-370440517560

*5) The Result of the "Judge Initiative":

https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20211128/can649.html

*6) The Result of the "Amendment of March 19, 2021 to the COVID-19 Act"

https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/20211128/index.html

*7）Tages Anzeiger "After the clear Yes, Berset calls on opponents

to accept defeat"

https://www.tagesanzeiger.ch/urnen-schliessen-bald-bern-bereitet-sich-auf-kundgebung-der-gegner-vor-126722381394

*8) Federal Council (Der Bundesrat):

https://www.admin.ch/gov/de/start.html

*9) Grundlagen des Bundespraesidiums (Fundamentals of the Federal

Presidium):

https://www.admin.ch/gov/de/start/bundespraesidium/rechtliche-grundlagen-des-bundespraesidiums.html

*10）Jonas Furrer：

https://de.wikipedia.org/wiki/Jonas_Furrer

*11） Chronology Popular Vote：

https://www.bk.admin.ch/ch/d/pore/va/vab_2_2_4_1_gesamt.html

*12) Ignazio Cassis：

https://www.admin.ch/gov/de/start/departemente/departement-fuer-auswaertige-angelegenheiten-eda.html

*13) Marco Chiesa:

https://de.wikipedia.org/wiki/Marco_Chiesa

*14）Alain Berset:

https://www.admin.ch/gov/de/start/departemente/departement-des-innern-edi.html

*15) Guy Parmelin:

/https://www.admin.ch/gov/de/start/departemente/departement-fuer-wirtschaft-bildung-forschung-wbf.html

*16）Thomas Aeschi：

https://www.parlament.ch/de/biografie/thomas-aeschi/4053

*17）The National Council:

https://www.parlament.ch/en/organe/national-council

*18)　Irene Kaelin:

https://www.parlament.ch/de/biografie/ir%C3%A8ne-k%C3%A4lin/4218

https://de.wikipedia.org/wiki/Ir%C3%A8ne_K%C3%A4lin

*19) The Council of States:

https://www.parlament.ch/de/organe/staenderat

*20) Thomas Hefti:

https://www.parlament.ch/de/biografie/thomas-hefti/4139

*21) Kleine Kammer legt kuenftig ihr Abstimmungsverhalten offen

https://www.srf.ch/news/schweiz/mehr-transparenz-im-staenderat-kleine-kammer-legt-kuenftig-ihr-abstimmungsverhalten-offen

[Editorial note]

It has been another Year of Trial and Error and struggling to

observe Swiss Politics. We hope that it has given you some Idea of

the living Political Situation in Switzerland.

There are already four Votes scheduled for February 13 next year.

Thank you very much for being with us this Year.

We wish you a Happy New Year and a happy Holiday Season despite

the Corona Vortex. (A.H.)

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